好きだったドラマ、「ハケンの品格」が終わりました。
(ネタバレはありません、ご安心を)
「北海道の大スター・大泉洋」(笑)目当てで見始めたこのドラマ。
軸となるエピソードは、あまりに大袈裟に描かれすぎていて
「そんなアホな…」「それはあり得んやろ」とツッコミどころ満載なのですが
…細かいところは、異様にリアル。
社員が派遣の名前を覚えずに「ハケンさん」と呼ぶところ、
社員食堂のカレーが、社員は350円なのに派遣は700円なトコロ…
私自身も、社会に出てずいぶん長い年月が経ちましたが(^▽^;)
「正社員」という立場で働いた期間は、それほど長くありません。
社会人生活の大半を、「保障のない不確かな労働条件」で乗り越えてきました。
だから、このドラマの「ハケンさん」に共感する部分が多くて、
結構肩入れして観てました(^▽^;)
終わるとさみしいなー。
そうやって仕事のことをいろいろ考えながら観ていて、
ふと、ずいぶん前に友達に会ったときのことを思い出した。
彼とは偶然、通勤の電車内で会った。
以前は、共通の友人ともども とても仲良く遊んでいたのだけど
いろいろあって、疎遠になっている。
座席に座り、スポーツ紙を読んでいた彼に声をかけた。
「ひさしぶり!元気?」
彼は以前と変わらず、人懐っこい笑顔を見せた。
「わたしはあれから色々あって、今はコレコレこうなの。
最近どうしてるの?通勤途中?」
人づてに聞いて、わたしは彼の当時の職業を知っていたけれど
とりあえず、尋ねてみた。
ここには敢えて書かないけど、ごくごく、普通の職業です。
「今ね、俺、働きながら勉強してるんですよ。資格を取ろうと思ってね。」
「今いる職場はレベル低くって…あんな同僚達と肩を並べてると疲れ倍増で…」
環状線を1/4周、時間にして15分。
彼は饒舌だったけれど、一度も自分の職業を口にしなかった。
きっと私の顔に、「で、あんたの今の仕事は何さ?」って書いてあったんだろう(笑)、
別れ際に彼は言った。
「俺ね、格好悪くて今の職業言えないんっすよ。
試験に受かって転職して、いいスーツ着られるようになったら、連絡します」
じゃ、お金持ちになったらゴハンでもおごってよ。そう言って別れた。
職業に、「格好悪い職業」なんて、あるんだろうか?
人を騙して利益を得てるの?…それなら職業じゃなくて犯罪だけど。
お給料や報酬が発生する限り、仕事は仕事で、誰かに求められているからそこにいるはず。
時給700円だろうが、お医者様だろうが、国会議員だろうが、働くことは同じように尊い。
報酬の違いは、能力や、危険度、希少性…理由を並べればきりがないけれど、あって然るべきもの。
だけど、だからと言って。
職業に、貴賎はないよ。
彼は以前酔っ払っているときに、駅の自転車置き場の係員さんを
蔑んだ態度で罵倒して、みんなから顰蹙を買ったことがある。
おじさんが係員やってくれているから、私達は駅に自転車を預けられるのであって、誰もが嫌がってやってくれなかったら、不便この上ないでしょ?
そう言って、諌めたっけ。
お金持ちだって貧乏だって、みんな誰かに助けられて、でも誰かの生活をどこかで支えている。
世の中にあふれるたくさんの仕事は、全て、必要だからそこにある。
子供にだってわかる論理を、どうして大人たちは忘れてしまうんだろう。
キレイ事に聞こえるかもしれないけど、いや、キレイゴトだっていいや。
どこで何をやっていても、お給料をもらっている限り、懸命に働くことは立派なこと。
誇りを持っていいことなんだ。いや、誇りを持たなきゃ。
身の丈にあった、然るべき誇りを、ね。
(実はこんなこと書きながら、思いっきり自分を励ましている 悩めるわたしだったりする 嗚呼…)
上記の彼とは、ついこの間も、偶然あるお店で会った。
お互い別の友達と一緒だったので、挨拶程度しか話せなかったけれど
こんどは今の職業を教えてくれた。
資格とは縁がなく、前の職業と大差ない仕事だったけど…
明るく、話してくれた。
胸を張って、いきいき楽しく毎日働けるといいね。
心からそう思う。
さてさて、今日は今から愛する竹善さんが
中島美嘉ちゃんや伴 都美子ちゃんといっしょに
ミュージックフェア21に出ます。
関係者(笑)のみなさんはテレビの前に正座して観るように…
竹善さんが新曲歌わないのが ちとさみしい (´・ω・`)